腸内環境が整うと女性ホルモンも安定するワケ

女性の体調や気分の浮き沈みは、女性ホルモンのバランスに大きく左右されます。PMS（月経前症候群）、肌荒れ、不眠、イライラ、むくみ…これらの多くは、ホルモンの乱れが関係しているのです。

そのホルモンバランスを整えるカギの一つが、「腸内環境」。近年、腸と女性ホルモンの密接な関係が注目されるようになりました。この記事では、腸内環境と女性ホルモンの関係、そして発酵食品がどのようにそれをサポートしてくれるのかを詳しく解説します。

腸には、100兆個以上の腸内細菌が生息しており、これらが腸内フローラ（腸内細菌叢）を構成しています。腸内フローラは、免疫機能や代謝、さらにはホルモン分泌にも関与しており、私たちの健康に多大な影響を与えています。

とくに、エストロゲンという女性ホルモンの代謝には「エストロボライム（estrobolome）」と呼ばれる腸内細菌群が関係しており、腸内環境が悪化すると、エストロゲンが再吸収されすぎたり、逆に排出されすぎてホルモンバランスが崩れることがあります。

以下は、腸内環境の乱れによって引き起こされる可能性のある症状です：

これらの症状に悩んでいる女性は多いですが、その原因が「腸」にあるとは気づいていない人も少なくありません。

発酵食品には、乳酸菌や酵母、麹菌などの有用微生物が含まれており、これらが腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を良好に保つ働きをしてくれます。

さらに、発酵によって生成されるビタミンB群、酵素、アミノ酸などの栄養素は、腸内細胞やホルモン生成にとっても大切な役割を果たします。

腸は、幸せホルモンとも呼ばれる「セロトニン」の90%以上が作られる場所です。セロトニンは女性ホルモンとも深く関わっており、不足するとイライラや不安感の原因になります。

発酵食品を取り入れることで腸内環境が整うと、セロトニンの合成がスムーズになり、心の安定にもつながります。